日本留学したい!日本の大学・大学院について知っておきたいこと

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日本留学を考えているあなた、今がチャンスです!日本政府は現在、外国人留学生の受け入れを強化中なのです。とはいえ、あなたの国の大学と日本の大学では制度も生活も大きく異なるため、安易には決められませんよね。そんなあなたに知ってほしい、日本の大学の数や種類、入学方法や卒業認定の仕組み、日本留学生活のイメージ、学費や奨学金など、基本情報から気になるお金の話まで、日本の大学・大学院に関する情報をたっぷりとお伝えします。

1.日本留学基礎知識

あなたの母国には、何校くらい大学がありますか?日本には、2015年時点でなんと779校もの大学があり、そのうち大学院の修士課程があるのが599校、大学院の博士課程があるのが440校です。日本人から見ても驚きの多さです。そして、国立、公立、私立の3種類があります。日本留学には日本語能力が必須と思われがちですが、英語で学位が取得できるコースもたくさんあります。

英語で学位取得可能なコース:

http://www.jasso.go.jp/sp/ryugaku/study_j/search/__icsFiles/afieldfile/2017/05/19/degree_english_20170519_1.pdf

 1-2大学・大学院へ入学するには

日本留学の方法には、国費留学、私費留学、交換留学、短期留学など様々あり、目的もそれぞれです。ここでは、学位を取る目的で大学・大学院に入学するための方法を見ていきましょう。

 1-3日本の大学・大学院への入学資格

日本の大学・大学院へ入学するためには、学校教育を受けた年数や年齢など細かく指定された条件をクリアしなければなりません。入学資格の詳細は、文部科学省のホームページで確認してください。

http://www.mext.go.jp/a_menu/koutou/shikaku/index.htm

 

1-4日本の大学・大学院への入学方法

外国人が日本の大学・大学院へ入学する方法は、次の4種類です。

①日本にある日本語学校で日本語を学んだあと、大学・大学院を受験する
②日本で大学・大学院を受験する

③母国で日本の大学・大学院を受験する

④母国もしくは日本で、日本留学試験(EJU)を受験する

EJUについて:日本語http://www.jasso.go.jp/ryugaku/study_j/eju/index.html

英語http://www.jasso.go.jp/en/eju/

 

1-5大学・大学院を卒業するには

日本留学では、授業への出席や課題の提出、プレゼンテーションなどによって単位(credit)を取得して卒業を目指します。

 

1-5-1日本の大学を卒業する方法

一般的に、4年在籍して124単位以上を取得すると大学卒業となり学士号(Bachelor)が得られます。卒業論文を提出することが卒業の必須条件である場合もあります。学校や学部によっては、3年の在籍で早期卒業できる制度もあります。医学部、歯学部、獣医学部、6年制の薬学部では、6年在籍しもっと多くの単位を取得しなければなりません。

 

1-5-2日本の大学院を卒業する方法

大学院の多くは、修士課程(Master、2年)と博士課程(Doctor/Ph.D.、3年)に分かれています。それぞれの過程で定められた在籍年数と取得単位をクリアし、論文審査や試験に合格すると大学院を卒業できます。専攻や学校によって在籍年数や必要単位数が異なるので、各自でよく確認してくださいね。

 

2日本留学ではどんな生活が待っている?

日本は世界の中でも犯罪率が低く、安全な国として有名です。お財布を落としても、お財布だけでなく中身もそのままで戻ってくることが珍しくありません。また、電車やバスは時刻表通りに到着・出発します。安心・安全に暮らせる日本での留学生活は、どんなものになるのでしょうか?

 

2-1日本留学における入学・卒業はいつ?

日本の大学・大学院は、基本的に4月入学・3月卒業です。学校によっては、10月入学・9月卒業が可能なところもあります。大学・大学院のグローバル化を進めようと、近年は10月入学・9月卒業ができる学校が増えてきています。

 

2-2日本留学における学期制度は?

世界各国の学校と同じように、日本の学校にも学期(Semester)があります。現在日本には2学期制の大学・大学院が多いのですが、世界中の大学のグローバルカレンダーに合わせて4学期制に移行する学校が増加中です。4学期制になることで、外国人留学生も入学しやすくなりますね。

2学期制の例:4月上旬~8月上旬が春学期、9月下旬~2月上旬が秋学期

4学期制の例:4月上旬~6月上旬が春学期前半、6月上旬~8月上旬が春学期後半、

9月下旬~11月下旬が秋学期前半、11月下旬~2月上旬が秋学期後半

 

2-3日本留学でも長期休暇は取れる?

「日本人は休暇を取らずに1年中仕事をしている!」というイメージを持っている人もいるかと思います。でも、ほとんどの大学・大学院では、夏(8月上旬~9月下旬)、冬(12月下旬~1月上旬)、春(2月上旬~4月上旬)と、1年に3回の長期休暇があります。多くの学生が、親元に帰ったり長期旅行に出かけたりします。

 

2-4日本留学における授業風景は?

大学では、大人数で教授の講義を聞くというスタイルの授業が多く、欧米のように学生同士で活発に議論するという授業は少なめです。2年生もしくは3年生になると、自分の興味関心を掘り下げるためにゼミナール(通称:ゼミ)に入ります。ゼミでは、教授のもとに10~30人ほどの学生が集まり、研究テーマに関する報告や議論、フィールドスタディを行います。

大学院では、ゼミ形式での講義が多くなります。指導してもらいたい教授の研究室に入って研究を深めていきます。また、講義のお手伝いや大学生の指導を行うTA(ティーチング・アシスタント)を教授から頼まれることがあり、TAにはアルバイトのようにお金が支払われる場合がほとんどです。

 

2-5日本留学ではどんな人たちに出会えるの?

東京や大阪、名古屋などの大都市圏にある大きな学校には、日本各地から多くの学生が集まります。あなたの母国でもおそらく同じかと思いますが、日本でも地域によって言葉や習慣が違います。大都市にある学校に留学すると、日本の様々な地域の友達をつくることができ、日本国内の違いに触れる機会が増えるはずです。また、記事の冒頭でもお伝えしたように、日本政府は2020年を目途に留学生30万人を目指して外国人留学生の受け入れを強化しています。中国や韓国などアジアからの留学生を中心に、外国人学生の数も増えています。

 

2-6日本留学の楽しみ!サークル活動

日本留学での大きな楽しみといえば、サークル活動。サークルとは自分の興味関心に合わせて入るクラブのようなもので、バンドやマンガといった文化系からテニスや山登りといった運動系まで、たくさんのサークルが存在しています。入学直後の4~5月にかけて「新歓(しんかん)」という形でビラが配られたりお試しイベントがあったりするので、その期間に色々なサークルを見て回るのがおすすめです。日本人学生はこのサークル活動で友達を見つけることが多いため、日本留学の際はサークルをぜひチェックしてみてください。いきなり日本人サークルに入るのは緊張する…という人は、留学生や海外に興味を持つ日本人学生が多く集まる国際交流サークルに参加してみるといいでしょう。

 

2-7日本をもっと知るチャンス!アルバイト

日本に3か月以上滞在する留学生は、近くの入国管理局などで資格外活動の許可を受けたのち、一定の条件に従ってアルバイトができます。日本人学生と同じで、飲食店でアルバイトする留学生が最も多いようです。中には、母国語と日本語を活かして通訳・翻訳をしたり家庭教師をしたりする留学生もいます。

 

2-8日本で働くイメージを持つ!インターンシップ

インターンシップは、略して「インターン」と呼ばれます。実務スキル習得や日本での就職に向けて、大学・大学院在学中に日本企業でインターンシップをする留学生が増えています。日本は少子高齢化によって国内市場が縮小しているため、日本企業は海外事業の強化を図っています。しかし、特に中小企業では海外展開を担うグローバル人材が不足しているため、留学生の力を借りたいというわけです。数多くのインターンシップ斡旋団体がありますが中には怪しい団体もあるので、学校の窓口や経済産業省など信頼のおける斡旋元を見つけましょう。

経済産業省によるインターンシップ事業:https://internshipprogram.jp/

 

2-9日本留学後は日本で働く!就職活動

就職活動は、略して「就活(しゅうかつ)」と呼ばれます。就職活動の始まりは年によって変動しますが、卒業前年の冬から春にかけて本格化します。就職活動の大まかな流れは以下の通りです。

・就職活動支援サイトや学校の窓口を通して、企業情報を集める

・企業説明会に参加する

・エントリーシートを企業に提出する

・エントリーシート通過後、筆記試験や面接(複数回)を受ける

・内定!

 

前述の通り日本企業は外国人の力を必要としていますが、多くの企業では外国人の受け入れ体制が整っていません。また、日本の労働環境が合わないと感じる外国人も多く、外国人パワーの活用が進んでいないのが現状です。そこで、本格的な就職活動に先駆けてインターンシップを行うことで、留学生が日本の就労環境やビジネスマナーを知るとともに、日本企業も外国人の受け入れ体制を整えることができます。留学生のみなさんには、語学力だけでなく母国で培った価値観や発想力を活かして、日本企業で活躍してほしいと思います。

 

3日本留学はいくらかかる?気になるお金のこと

日本留学における生活の様子がイメージできたところで、気になるのがお金のこと。学費や生活費はどれくらいかかるのか、どんな奨学金があるのか見ていきましょう。

 

3-1日本留学における学費

学費には入学検定料、授業料、入学料、施設設備費などがあり、大学の種類や専攻分野によってそれぞれの金額が大きく異なります。学費の安さは国立、公立、私立の順。私立は同じ大学でも学部によって学費が大きく異なり、経済学部や法学部は国立の約1.4倍、芸術学部は約2.3倍、歯学部は約6.2倍とされています。学費はそれぞれの大学・大学院のホームページに明記されているので、気になる学校の学費を調べてみましょう。

・国立大学の学費

入学検定料:  17,000円

入学金:    282,000円

授業料(年額):535,800円

※国立大学であればどの学校でも同じ金額です。

※入学検定料が異なる学校もあります。

※このほかに、各種保険料金や諸経費が必要な学校もあります。

 

入学後にも通学費や教材購入費、サークル活動費など色々な費用が発生するため、日本留学には余裕のある資金計画が必要です。

 

3-2日本留学における生活費

食費や交際費など様々な生活費がかかりますが、日本留学において特に知っておくべき生活費について解説します。

 

・住居費

日本留学の住居といえば一人暮らしやルームシェア、学生寮やホームステイなどの選択肢がありますが、一人暮らしの場合は住居費が高額になります。多くの大学がある大都市圏(特に関東地方)は家賃が高く、20㎡の部屋で月に60,000円~85,000円ほどかかることも。また、日本の賃貸物件は家具や家電が付いていないものが多いので、それらの購入費用も必要です。住居費を抑えるためには、ルームシェアをしたり学校が運営する学生寮に入ったりするといいですね。

 

・保険料

日本に3ヵ月以上滞在する外国人は、「国民健康保険」に加入しなければなりません。加入後は毎月保険料を支払う必要があり、年20,000円程度が目安です。加入すると、けがや病気で治療を受ける際に医療費の負担が30%になります。ただし、保険適用外の医療費は全額自己負担です。また、事故によるけがの治療や、人にけがをさせたり物を破損したりした場合の損害賠償に備えて、傷害保険や個人賠償責任保険に入っておく必要があります。

 

3-3日本留学における奨学金

学費や生活費の一部をまかなうために、利用できる奨学金制度があるか日本留学前によく確認しましょう。奨学金には、母国の政府や団体によるもの、独立行政法人日本学生支援機構によるもの、大学・大学院によるものなど、様々な種類があります。大学・大学院入学後に日本国内で応募する奨学金がほとんどで、学校の窓口で申請方法や条件などを聞くことができます。また、少数ですが来日前に母国で応募して採用結果まで出る奨学金もあるので、日本留学を考えている人は早めに調べておきましょう。

 

まとめ

勇気を持って日本留学にチャレンジ!

日本の大学・大学院での勉強・生活のイメージはできましたか?日本留学の費用や学校生活の様子は地域や学校によって大きく異なるので、気になる大学・大学院があれば詳しく調べてみてください。あなたの母国となにもかもが異なる日本留学には勇気がいりますが、思い切って日本留学にチャレンジして、視野を大きく広げましょう!

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